思春期特発性側弯症(AIS)について

思春期特発性側弯症(AIS)について

概要
思春期特発性側弯症(Adolescent Idiopathic Scoliosis: AIS)は、10歳以降の主に女児に発症する、原因不明の脊柱側弯症の一種です。
以下に、治療、手術、原因、遺伝、治る可能性、進行についての情報をまとめます。

治療
AISの治療は、側弯の程度や進行の有無によって異なります。

  • 経過観察: 軽度の側弯(20度未満)の場合、定期的な外来での経過観察が行われます。
  • 装具療法: 中等度の側弯(20~40度)の場合、側弯の進行を抑制するために装具を使用します。近年の研究では、装具の装着時間と使用効果が正比例していることが明らかになっています。
  • 手術: 重度の側弯(一般的に50度以上)の場合、手術が必要となることがあります。

手術
手術は、側弯が進行し、長期的な将来に呼吸機能障害や腰背部痛などの問題を引き起こす可能性がある場合に行われます。
手術の目的は、側弯を矯正し、将来の合併症を防ぐことです。

原因
AISの発症原因は完全には明らかではありませんが、遺伝的要因が関与していることは明らかです。

  • 遺伝的因果関係: 近年の研究では、遺伝的に太りにくい体質がAISの発症リスクを高める因果関係が証明されています。
  • 特定の遺伝子: LBX1遺伝子やBNC2遺伝子などがAISの発症に関連していることが報告されています。

遺伝
AISは多因子遺伝疾患と考えられており、複数の遺伝子が関与しています。

  • LBX1遺伝子: LBX1遺伝子の過剰発現がAISの病態に関与していることが示されています。
  • BNC2遺伝子: BNC2遺伝子もAISの発症に関連する遺伝子として発見されています。

治る可能性
AISは完全に「治る」わけではありませんが、適切な治療により進行を抑制し、長期的な合併症を防ぐことができます。

  • 軽度の側弯: 軽度の側弯の場合、経過観察や装具療法で進行を抑制することが可能です。
  • 重度の側弯: 重度の側弯の場合、手術が必要となることがありますが、手術により側弯を矯正し、将来の合併症を防ぐことができます。

進行
AISの進行は、側弯の程度や個人の成長期に依存します。

  • 成長期: 成長期中は側弯が進行しやすく、成長終了後は進行の速度が遅くなることが一般的です。
  • 長期的な影響: 重度の側弯が成長終了時に残ると、長期的に呼吸機能障害や腰背部痛などの問題が生じる可能性があります。

これらの情報から、AISの治療と管理は、早期発見と適切な治療が重要であることがわかります。