鵞足炎の原因とカイロプラクティックでの改善の仕方
鵞足(がそく)とは
鵞足(がそく)とは、膝の内側にある3つの筋肉の腱が脛骨(すねの骨)に付着している部位です。
鵞鳥(がちょう)の足に似ていることからこの名前がつきました。
鵞足 | |
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位置 | 膝から約5cm下のすねの内側 |
筋肉 | 半腱様筋、薄筋、縫工筋の3つ |
機能 | 膝の曲げ伸ばしを可能にする |
炎症 | 鵞足炎(がそくえん)と呼ばれる |
鵞足炎とは
鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側下部にある鵞足に炎症が起こる状態で
特にランナーや運動をよくする人、または膝に負担のかかる動きを繰り返す人に多く見られます。
以下に、鵞足炎の原因とカイロプラクティックでの改善アプローチをまとめます。
■ 鵞足炎の原因
鵞足は3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の腱が脛骨の内側に付着している部分で、そこに摩擦や負荷がかかると炎症を起こします。
主な原因は以下の通りです。
1. オーバーユース(使いすぎ)
- 長距離ランニングや階段の上り下りなど、膝を繰り返し使う動作によって摩擦が増加。
2. 筋肉のアンバランス
- 太ももや股関節周りの筋肉にバランスの悪さがあると、鵞足に余計な負荷がかかりやすくなる。
3. 骨盤・股関節・膝のアライメント異常
- O脚、X脚、足の回内(オーバープロネーション)などにより、膝の内側にストレスが集中。
4. 柔軟性の低下と体重増
- ハムストリングスや内転筋が硬いと、鵞足部に牽引力が働き炎症を起こしやすい。
■ カイロプラクティックでの改善アプローチ
カイロプラクティックでは、患部の炎症に対して直接アプローチするだけでなく、根本的な体のバランス調整を行うことで、再発防止も視野に入れた施術を行います。
1. 骨盤・股関節・膝・足関節のアライメント調整
- 骨盤の歪みや股関節の内旋・外旋をチェックして、関節アライメントを整えることで、鵞足への負担を軽減。
- O脚やX脚傾向がある場合も、膝関節の機能的なバランスを調整。
2. 筋肉の調整とリリース
- 縫工筋、薄筋、半腱様筋の緊張緩和。
- ハムストリングスや内転筋のリリースも有効。
- 筋膜リリースやトリガーポイント療法を組み合わせると効果的。
3. 足部アライメントの調整
- 足の過回内がある場合、足根骨の調整やアーチのサポート(必要に応じてインソール提案)で膝内側への負担を軽減。
4. 運動療法・セルフケア指導・減量
- ストレッチ:特に縫工筋・薄筋・半腱様筋・ハムストリングスなど。
- 筋力強化:中臀筋、腸腰筋、内転筋群など体幹と股関節周りの強化。
- 動作指導:階段の昇降や走り方のフォーム修正も大切。
■ カイロでの施術例(流れ)
- 問診・動作分析・触診
- 骨盤・股関節のモビリゼーション
- 膝関節と足関節のアライメント調整
- 鵞足周辺筋肉の緩和操作
- 運動療法・ストレッチ指導
- 生活指導・ダイエット指導・再発防止のアドバイス