手根管症候群
手根管症候群の原因
手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん、Carpal Tunnel Syndrome: CTS)は、
手首の手根管と呼ばれる狭い通路を通る神経が圧迫されることによって発生します。
この手根管は、手首の中央部分にあり、正中神経(せいちゅうしんけい)が通っています。
正中神経は手のひらや指先の感覚を司る神経です。
日本整形外科学会HPより
手根管症候群の主な原因
- 過剰な手の使いすぎ(反復的な動作)
コンピュータのキーボードを長時間使用したり、マウスを頻繁に操作することが原因となることが多いです。
手首を曲げたまま動かす動作(例えばタイピングやピアノ演奏など)を繰り返すと、手根管内の圧力が増して神経が圧迫されます。 - 手首の位置不良
手首が不自然な位置にあると、神経に負担がかかりやすくなります。
手首が過度に曲がっている状態で作業を続けることが問題になります。 - 解剖学的な異常
手根管がもともと狭い人や、腱鞘炎などの炎症によって手根管内が狭くなることがあります。 - 妊娠
妊娠中はホルモンの影響で体液が増え、手根管が圧迫されやすくなることがあります。 - 糖尿病や肥満などの健康状態
糖尿病や肥満などが手根管症候群のリスクを高めることがあります。
これらの状態が神経に対する圧力を増加させる原因になります
カイロプラクティックでの改善方法
カイロプラクティックは、筋骨格系の異常を調整して神経の圧迫を軽減することを目的とした治療法です。
手根管症候群に対しても効果が期待できることがありますが、以下のような方法で改善を目指すことができます。
1. 手首の位置の調整
カイロプラクティックでは、手首や肘、肩の関節の調整を行い、神経の圧迫を減少させることができます。
手首や前腕に対する矯正や、手首の位置を最適化することで、手根管内の圧力を軽減することが可能です。
2. 姿勢の改善
カイロプラクティックでは、全身の姿勢をチェックし、悪い姿勢(特に背中や首の位置)を改善することで、手根管症候群の症状を軽減することがあります。
正しい姿勢は、手首への不必要な負担を減らすのに有効です。
3. 神経の緩和
カイロプラクティックの技術で、神経にかかる圧力を軽減することが可能です。
特に、頸椎や胸椎の調整を通じて、神経の圧迫を解消することで、手根管症候群の症状を軽減できる場合があります。
4. 筋肉のリリース
手首周りや前腕の筋肉にこわばりがある場合、それらをリリースすることが有効です。
筋肉の緊張を緩めることで、手根管内の圧迫が緩和される可能性があります。
5. エクササイズ指導
カイロプラクティックでは、手首の筋肉や前腕を強化するエクササイズを提案することがあります。
これにより、手首の安定性を高め、症状の予防にもつながります。
注意点
手根管症候群の症状が進行している場合、カイロプラクティック治療だけでは不十分な場合もあります。
症状が重度である場合、医師による診断や治療(例えば手術)が必要なこともあります。
そのため、カイロプラクティック治療を受ける前に、専門の医師と相談することが重要です。
カイロプラクティックはあくまで補助的な治療法であり、
ライフスタイルの改善(姿勢の見直し、仕事環境の調整、適切な休憩など)も並行して行うことが推奨されます。
四肢のテクニックより