年を取ると身長が縮む原因は
年を取ると身長が縮むことがあります。
ある研究による報告では、身長が縮むことは、30代から起こることがわかってきました。
男女ともに30歳ごろから背が縮み始め、その速度は加齢とともに増し、特に70歳以降に加速したといいます。
さらに細かく見てみると、男性の身長は70歳までの間に平均3cm、80歳までには平均5cm縮み、女性は70歳までの間に平均5cm、80歳までに平均8cm、縮んでいたといいます。
これは主に以下のような理由によるものです。
1. 椎間板の変化
背骨の間にある椎間板は、水分を多く含んでクッションの役割をしています。
しかし、加齢とともに水分が減少し、椎間板が薄くなるため、身長が縮む原因になります。
2. 骨密度の低下(骨粗鬆症や圧迫骨折)
骨密度が低下すると、背骨の圧迫骨折が起こりやすくなり、背中が曲がることで身長が低くなります。
特に女性は閉経後、ホルモンバランスの変化により骨密度が低下しやすいです。
3. 姿勢の悪化(猫背・円背)
加齢による筋力低下や長年の姿勢のクセで、猫背や前かがみの姿勢が定着すると、実際の身長よりも低く見えてしまいます。デスクワークやスマホの長時間使用による猫背や円背(背中が丸くなる状態)が進むと、身長が低く見えるだけでなく、実際に縮むこともあります。
4. 筋肉や関節の柔軟性低下
筋肉や関節の柔軟性が低下すると、まっすぐ立つのが難しくなり、身長が縮んだように見えることがあります。
5. 重力の影響と日内変動
朝と夜で身長が1~2cm変化することがあります。
これは、日中の重力によって椎間板が圧縮されるためです。
カイロプラクティックによる改善方法
カイロプラクティックでは、身長の低下を防ぎ、ある程度回復させるために以下のアプローチを行います。
- 脊椎のアライメント調整
- 背骨の歪みを矯正し、正しい姿勢に整えることで、猫背や円背を改善し、身長を回復させます。
- 椎間板の圧縮を軽減
- 特定のテクニック(牽引療法やモビリゼーション)を用いて椎間板の圧縮を和らげ、水分保持を促進します。
- 体幹・背筋の強化指導
- 体幹や脊柱起立筋を強化するエクササイズを指導し、姿勢を維持しやすくします。
- 骨密度維持のためのアドバイス
- 適切な栄養(カルシウム・ビタミンD・マグネシウム)や
骨に負荷をかける運動(スクワット・軽いジャンプなど)を推奨し
骨の健康をサポートします。
- 適切な栄養(カルシウム・ビタミンD・マグネシウム)や
- 生活習慣・姿勢の改善指導
- 正しい座り方・立ち方・寝方を指導し、日常生活の中で姿勢を崩さないようにします。
自分で対策としてできること
✅ 正しい姿勢を意識する(日常生活や座り方を見直す)
✅ 背骨の柔軟性を保つストレッチや運動をする(ヨガ、ピラティスなど)
✅ 筋力トレーニングを行う(特に体幹や背筋を鍛える)
✅ カルシウム・ビタミンDをしっかり摂る(骨を強くするため)
まとめ
身長が縮む原因は、加齢、姿勢の悪化、筋力低下、骨の問題などが関係しています。カイロプラクティックでは、脊椎の調整や椎間板の圧縮軽減、筋力強化、生活習慣の指導を通じて、身長の低下を予防・改善することが可能です。
患者さんの状態に合わせた施術やエクササイズ指導が重要ですね。