顎関節(あごの痛み)
これらはあごの関節の病気=顎関節症の4大症状です。
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- 口を開けると音がする
- 物を噛むとあごが痛い
- 口が開きづらい
- 固いものがかめない
など
これらはあごの関節の病気=顎関節症の4大症状です。
少なくとも1つ以上症状があると顎関節症の疑いがあります。
下顎の骨のずれ方
・上方にゆがむ・横にゆがむ
・前方にゆがむ
・後方にゆがむ
・下方にゆがむ
の5つがあります。
顎の問題の原因
食いしばりや歯ぎしり
ほとんどの人が大なり小なり見られる現象です。
ストレス
仕事・家庭・人間関係・その他の精神的なストレスは筋肉を緊張させて顎に負担をかけます。
噛みクセ
左右どちらかばかりで噛むクセは片側だけに多くの負担をかけることになり顎の問題発症の原因になります。
日々の習慣
・うつ伏せで寝る
・ほお杖をつく癖
・あごの下に電話をはさむ
・猫背姿勢など
これらは顎の筋肉に負担がかかります。
悪い噛み合わせ
へたな歯列矯正や歯科治療により噛みあわせの悪さを招くことも。
その他
歯科治療などで大きく口を開けた
顎や首や頭を打って、顎の関節や靱帯を損傷した
など
顎関節症の症状とは
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顎関節症には下記の症状が重なることが多いです。
顎が痛む
耳の少し前あたりやほおやこめかみの痛み。
口の開け閉め、食べ物を噛むときなど、あごを動かした時に痛むのが特徴です。
口が大きく開けづらい
正常な人は口に指3本分(約40㎜)が縦に入りますが、開口障害の場合は2本程度(約30㎜)、もしくはそれ以下しか入りません。
あごを動かすと痛むので無意識に動きを抑えてしまっている場合と、顎関節の異常で口が大きく開けられない場合とがあります。
急に口が開かなくなる場合と、徐々に開きづらくなっていく場合とがあります。
あごを動かすと音がする=関節雑音
あごを動かしたときに、耳の前あたりでカクカク...ジャリジャリ...と音がする。
症状が音のみ場合は、顎関節症予備軍と言えますが治療は必要ないと思います。
噛み合わせがおかしい
あごの関節や筋肉に問題があると、あごの動きに変化が生じて噛み合わせが変わることがあります。
急に噛み合せが変わったように感じるときは顎関節症の疑いがあるので要注意です。
その他
あご周辺だけでなく、全身の様々な所に症状が現れることもあります。
頭・顔の麻痺・めまい・難聴・首・肩こり・背中・腰などがあります。
顎関節症の4つのタイプ
顎関節症のタイプは、障害のある部分によっていくつかに分けられます。
(日本顎関節学会による)
Ⅰ型:筋肉の障害によって起こるタイプ
筋肉が何らかの原因で緊張して硬くなり、血液の循環が悪くなるために痛みを生じます。 ほおがこめかみのあたりが痛みますが、痛みは鈍く部位を特定しにくい。
頭・首・肩など離れたところに関連痛が起こります。
Ⅱ型:関節包・靱帯の障害によって起こるタイプ
顎関節や靱帯などの繊維組織に力が加わって、捻挫をしたようになり痛みを生じます。 関節包炎や、滑膜炎などを起こし、あごを動かすと顎関節部が痛みます。
Ⅲ型:関節円板の障害によって起こるタイプ
あごの関節頭と関節窩との間のクッションの役目をする関節円板が、本来の位置よりずれたままになってしまう状態をいいます。
《クリック音》
口を開けたり閉じたりとするとあごの近くでカクン!と音が出ることをクリックと言います。
軽い症状を含めれば、人口の半数が経験していると言われます。
人口の十数%は顎関節が鳴りますが、音以外に支障がなければ、気にする必要はありません。
《ロック=クローズド・ロック》
口が大きく開けられない状態。さらに進むと音がしないで口が開けれなくなる。
※滑膜炎と長期の開口障害により、滑膜と関節円板の癒着を起こす場合があります。
Ⅳ型:変形性関節症によって起こるタイプ
顎関節に繰り返し強い負荷がかけられたり、長い間続いたときに、下顎頭の表面が吸収されてその回りに新しい骨がつくられることがあります。
口を開け閉めするとゴリゴリ...ジャリジャリ...などの音がして、滑膜炎など周囲の炎症を伴うと顎関節が痛みます。
※滑膜炎と長期の開口障害により滑膜と関節円板の癒着を起す場合がある。
いかがでしたか?顎関節症のタイプはこのように4つに分けられていますが、
実際にはⅠ型:筋肉の障害によって起こるタイプ+Ⅲ型:関節円板の障害によって起こるタイプ が多いそうです。
顎関節症の施術
病院での治療は、スプリント(歯科用マウスピース)・鎮痛薬・噛み合わせ治療・外科療法・薬物療法などがありますが、当院では筋肉をほぐし、関節を整え、頭蓋骨を整えます。
痛みがある時に歯を削るような治療は避けるべきです。
痛みがあると筋肉は縮こまり、噛む位置がずれるはずです。
痛みが取れてあごの位置が元に戻ったときに、また噛み合わせが変わる可能性があるからです。
ご自身が、あごに負担をかける生活習慣や姿勢に気づき、改めるだけで大きな効果があります。
自分でできること
顎関節症は生活習慣病的な部分が大きいため、患者自身が行う自宅療法=セルフケアが治療の中心となります。
顎関節症を起こしている歯ぎしりや、かみクセなどを取り除くことをしなければ根本的な治療にはならないともいえます。
それは症状の改善とともに再発の予防にもなります。
それでは主なセルフケアをご紹介しましょう♪
くいしばりをしない。
上下の歯が接触するのは物を噛むときだけで、通常時は歯を接触させないようにして余計な負担をかけないようにしましょう。
硬いものは食べない
痛みや口が開けづらい症状がある場合は、しばらくは硬いもの(噛み切りづらいもの)を食べないよう注意しましょう。
口を大きく開けない
りんごの丸かじりなどの無理に口を大きく開けないこと。
食べ物を小さく切ったり、あくびなどにも注意してください。
冷湿布、温湿布
痛みの急性期には冷湿布が有効です。
あごを動かさずに冷やしすぎると血液循環が悪くなるので注意してください。
慢性的な痛みには温湿布をすると筋肉の緊張や痛みが緩和されます。
マッサージ
あごの筋肉が痛むときはマッサージをすると血行がよくなり痛みが軽減されます。
弱っている筋肉を痛めないように強く揉みすぎないように。
良い姿勢を保つ
立つ姿勢や座る姿勢を正しくしましょう。
猫背やあごを突き出す姿勢になっていないか注意してください。
同じ姿勢を長時間続けないようにし、時々ストレッチなどをするように心がけましょう。
うつ伏せ寝をしない
うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにしましょう。
枕も高いものは避けましょう。
あごの運動をする
関節や筋肉の痛みが緩和されたら、少しずつあごの運動を行いましょう。
口の開閉やあごを横に動かしたり、首や肩のストレッチをしましょう。
あごの筋肉エクササイズなどを症状をみながら行うのもいいですね。
(関節可動化訓練、筋伸展訓練、筋負荷訓練、咀嚼訓練など)
リラクゼーション
緊張をほぐし、あごに負担をかけないようにしましょう。
仕事などで長時間緊張が続くような場合は、時々緊張を解いて筋肉を休ませるようにする。
意識的に筋肉の力を抜いていくリラクゼーションなどを行うのも良いですね。過度なストレスがかからないようにしましょう。
全身運動
ウォーキングや水泳などの全身運動をしましょう。
基礎体力の維持や全身の血行をよくする他に、気分転換やストレス解消の効果もあります。
あごに負担をかけない生活
歯を食いしばるスポーツ、管楽器の演奏、口を大きく開ける発声練習などにも注意しましょう。
頬杖をつかないこと、食べ物は両奥歯で噛むこと、あごに負担をかけないようにしましょう。
よくある質問
- 年齢や性別に特徴はありますか?
有名な女性歌手やアナウンサーの方が、“顎関節症が原因で1年ぐらい仕事を休業する”と言う記事を拝見しました。
20代~30代が最も多く、高齢になるほど減ります。
特に大学を卒業し、社会に出た直後の人が多く、緊張感でくいしばったり、夜中の歯ぎしりが増えるためだと思います。
性別では、女性が男性の2~3倍です。女性は骨格の弱さや症状に対する敏感さなどが多い倍率を生んでいると指摘されています。