起立性調節障害
起立性調節障害(OD=Orthostatic Dysregulation)は、主に思春期の子どもや若年者に多く見られる自律神経の乱れによる疾患です。
朝起きられない、立ちくらみ、動悸、倦怠感などが主な症状で、学校に行けない、生活の質が下がるなど、本人や家族にとって深刻な問題となります。
小学生の約5%、中学生の約10%に発症します。
【起立性調節障害の主な原因】
① 自律神経の乱れ
自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れることで、血圧や心拍数の調整がうまくいかなくなり、立ち上がった際に脳への血流が不足します。
② 成長期の急激な身体変化
思春期の身体の急成長により、血流や神経系のバランスが乱れやすくなることがあります。
③ 精神的ストレスや環境の変化
学校生活、家庭環境、スマホやSNSによる影響など、精神的ストレスが引き金になることも。
④ 姿勢の悪化(猫背・ストレートネックなど)
長時間のスマホやゲームなどにより姿勢が崩れると、首や背中まわりの神経や血流に悪影響を及ぼし、自律神経がさらに乱れる原因になります。
【カイロプラクティックによる改善アプローチ】
① 自律神経に関係する背骨や骨盤の調整
背骨や骨盤のゆがみは、自律神経の通り道である脊髄神経を圧迫することがあり、全身のバランスを崩します。
カイロプラクティックでは、優しい施術で背骨・骨盤を調整し、神経の流れをスムーズにします。
② 姿勢改善による血流と神経の正常化
猫背やストレートネックを改善することで、首や背中の緊張を緩め、血流と神経伝達を改善。
これにより、起立時の血圧調整がうまく働くようになります。
③ 呼吸と自律神経の調整サポート
横隔膜の動きや胸郭の広がりが悪いと、浅い呼吸になり、自律神経が不安定になります。
胸郭や肋骨の動きを整えることで、深い呼吸ができるようになり、副交感神経の働きが高まりリラックスしやすくなります。
④ 生活指導・セルフケアの提案
カイロプラクティックでは施術に加え、ストレッチや姿勢指導、水分・塩分の摂取、日常生活の工夫などもトータルでサポートします。
①指示をしないこと(「●●しなさい。●●しちゃだめ。●●しない方が良い」と言わない。)
②子供の主体性を重んじること(決断は、子供に任せること)
③好きなことにチャレンジさせて、自己肯定感を高めること
④規則正しい生活をさせる(朝は親がカーテンを開ける)
⑤塩分水分摂取(減塩をやめる)
⑥有酸素運動、特にふくらはぎを鍛える(親子で15分ウォーキング)
⑦あせらない(親子であせらず、ゆっくり治す)
【まとめ】
起立性調節障害は「甘え」や「やる気の問題」ではなく、体の中で起きている明確なバランスの乱れです。
カイロプラクティックでは、薬に頼らず、根本的な体の歪みや神経系の不調にアプローチすることで、自然な回復力を引き出していきます。