へバーデン結節

へバーデン結節(Heberden’s nodes)は、主に手指の第1関節(DIP関節)に起こる骨の変形で、特に中高年の女性に多く見られます。以下に、原因とカイロプラクティックでのアプローチについてわかりやすく説明します。


◆ へバーデン結節の原因

1. 変形性関節症(OA)によるもの

へバーデン結節は、変形性関節症の一種で、関節軟骨のすり減りによって発生します。
これにより、関節に炎症や骨の増殖(骨棘)が起こり、指先の関節が腫れて硬くなります。

2. 遺伝的要因

家族にへバーデン結節がある場合、発症するリスクが高くなります。

3. ホルモンの影響

閉経後の女性に多いことから、エストロゲンの減少など、ホルモンバランスの変化も関係していると考えられています。

4. 指の使い過ぎ

手指をよく使う職業や家事など、慢性的な関節への負荷も発症の一因とされます。


◆ カイロプラクティックでの改善アプローチ

へバーデン結節そのものを完全に元に戻すことは困難ですが、カイロプラクティックでは「痛みの緩和」や「進行の予防」、「関節の機能改善」を目的として施術を行います。

1. 神経と関節のバランス調整

手指だけでなく、首や肩の神経の流れや姿勢を整えることで、末梢の循環や回復力を高めます。

2. 手指関節への軽度の調整やモビリゼーション

痛みのない範囲で関節の可動域を広げ、機能を保つことで、固まりや変形の進行を緩やかにします。

3. 炎症を抑える生活指導

食生活やストレッチ指導を通じて、関節の炎症を抑えるための栄養(例:オメガ3脂肪酸、ビタミンD)や、使い過ぎない生活習慣のアドバイスも行います。

4. 冷えと血流の改善

手先の冷えが関節の炎症やこわばりを助長するため、全身の血流改善を意識した施術やセルフケア指導も有効です。


◆ 患者さんへ

「へバーデン結節は年齢や体質の影響で指の関節が変形してしまうものですが、カイロプラクティックでは悪化を防ぎ、痛みやこわばりを軽減させることが期待できます。
手だけでなく、体全体のバランスを整えることで、自然治癒力を高めていきましょう。」